2015年6月19日金曜日

~知って便利な情報保障~横浜市消防局による勉強会

横浜市ろう特別支援学校PTAと共催で、聞こえない人のための情報保障についての勉強会を行いました。

あいにくの雨の中、40名を超える方々にお集まりいただきました。保護者や関係者の関心の高さが感じられました。

 横浜市消防局、横浜市健康福祉局、横浜市聴覚障害者情報提供施設のみなさんがろう学校に集まって、1つの空間でわたしたちのために詳しく説明をしてくださる。
文字にするとほんの少しでも、ここにたどり着くまでには多くの方々の努力と協力に支えられているのです。
制服を着て受付にいらっしゃった消防局のみなさんの姿を見たときは鳥肌が立ちました。
「この日が来たんだな・・・・」
感無量で緊張気味に声をかけると、とっても気さくに対応してくださって、笑顔も素敵な方々でした。


手話通訳・要約筆記者の派遣について、消防車や救急車の要請から搬送先に到着するまでの流れ、メール・ネット・FAXなどで119番通報ができるシステムなどについて、それぞれの立場からお話をしてくださいました。
聞こえない人が安心して119番通報をするために、実に様々な場所が動いていることを知りました。

聞こえない人の119番通報の主な流れについては、横浜市のホームページを見れば書いてあるのですが、やはり実際に救急車で駆けつけてくださる方のお話は臨場感があって非常にわかりやすかったです。
特に、この勉強会のために字幕付きのスライドを作ってきてくださっていて、本当に感動しました。

参加者からは、「手話通訳士は成人向けに派遣されるが、家族が未成年の場合にどうなるか」、「倒れた人が聴覚障害者で通報した人が聴者の場合はどうなるか」「病院に手話通訳士が派遣されるというが、救急車の中ではどうやって会話をするのか」など、聞こえない人を持つ家族ならではの質問が活発に飛び交いました。ひとつひとつ、丁寧にお答えいただいて、非常によく理解することができました。

あっという間の2時間でした。「とても参考になった」「まったく仕組みを知らなかったので来て良かった」「子どもたちにも聞かせたい」「またやってほしい」と、参加された方々から感想をいただきました。

2年近く、発案から打ち合わせ・調整・準備を念入りに重ね、ようやく実現した勉強会でした。

救急車を呼ぶシステムは、もしかすると1度も利用せずに済むことのほうが多いかもしれません。
だからといって、滅多にないから特に知らなくても良いなんて事はないはずです。


「聞こえない人がここにいて、何に困っているかを知ってもらう事」
ときわ虹の会が大切に大切に考えていることです。

今回はPTAとの共催ということもあり主に保護者向けでしたが、子どもたちも、学校や職場や地域も、みんなに知ってほしい事がたくさんあります。

1回だけで終わらせるには勿体ない、非常に素晴らしい勉強会でした。
本当にありがとうございました。
(事務局 H)


2015年6月17日水曜日

第2回しゅわろう

しゅわろうとは、毎月1回のペースで開催している手話教室で、虹の会会員のろう者が企画・運営を担当しています。
しゅわろうの中では、ろうの保護者が先生(コーチ)として、4~5人のグループに1名程度入ります。手話をマスターするための勉強会ではなく、基本は手話に慣れよう、手話でおしゃべりをしようというコンセプトですので、話はよく脱線します。脱線してもいつも大笑いの2時間です。

今月のしゅわろうは参加者12名。2つのグループに分け、文章の読み取りと手話表現を行いました。

「海外旅行に行くので、カバンを貸してください」
という表現では、「カバン」が大切で、「海外旅行に行くのだから、小さなカバンではなく大きなスーツケース」というように、物の大きさや形などを的確に表すことが大切だと教えてもらいました。
目線、上下左右前後の空間をうまく使うよう気を付けました。

また、声を止めて表現をする練習もしました。本来手話はそうあるべきなのですが、学校や家庭では子どもの聞こえの程度によって音声と手話を併用する人が多いので、声を出さずに手話で文章を伝える練習をしました。手話の手の大きさや速さ、強さ、そして表情で意味が変わってくることを体験しました。

次回は七夕祭りを企画しています!



<参加者の感想>
しゅわろうに参加する前までは、学校内でろうの保護者と会っても「手話ができないから話しかけにくいな・・・」「手話が間違っていたら恥ずかしいから簡単な挨拶だけ・・・」と思っていました。
本当は、一緒に色んな事を話したいのに、どうしても手話で話さなきゃ!って思うと、緊張してしまって勇気が出ませんでした。
それが、今では信じられないほど、楽しく会話が弾んでいます。
間違っていてもいいんだ。少々ヘンテコな手話でもちゃんと読み取ってもらえる。そして、間違っていればやさしく何度でも直してもらえる。

「伝えたい気持ちが大事」ということを、コーチに教えてもらいました。

しゅわろうを続けていくうちに、コーチや参加者と仲良くなり、学校でもリラックスして声をかけあえるようになりました。「若者言葉」を教えてもらったりして、子どもとの会話も以前よりも楽しくなったように思います。

2015年6月7日日曜日

横聴協横浜市聴覚障害者のつどい参加

横浜市聴覚障害者協会主催の「横浜市聴覚障害者のつどい」に参加しました。
ときわ虹の会としては、1月に引き続き2回目の参加になります。

今回は、関内にある横浜市開港記念会館という素晴らしい場所での開催。国の重要文化財ですので、会場に傷をつけないようにと気を使いながらのブース設置でした。

虹の会ブースでは、筆談ボード、ペットボトルホルダー、筆談ボード用のネックストラップを販売しました。

この日は、横浜市立ろう特別支援学校の映画同好会が昨年の文化祭で制作し、第11回きょうと聴覚障害者映像祭 映像作品コンクールで学生部門優秀賞を受賞した「GHOSTORY~幽霊と失われた光~」の上映もあり、舞台挨拶を行った高校生と親子参加の虹スタッフもいました。
また、日曜日ということもあり、家族で参加してくれたスタッフ、メンバーもいました。

今回販売した筆談ボードは、前回のサイズと、首からかけられる一回り小さいサイズもラインナップに加えました。事前に何度か行った製作会では、メンバーそれぞれが持つ才能を発揮して、この世に1つだけの力作が勢ぞろいしました。
また、虹の会の筆談ボードを各所に宣伝してくれたメンバーさんや、前回購入していただいたリピーターの方も多く、2倍の量をご用意したのですがほとんど完売しました。

同会場でブースを出されていた企業の方や、作業所の方、関係団体の方とも良い交流ができ、とても充実した1日となりました。

なお、販売の売上金は「障害児者の卒業後の居場所づくり事業立ち上げのための資金」にさせていただきます。

ご協力いただいた多くの皆様に感謝です。