2013年6月23日日曜日

出前講座~311あの日ろう学校で何が起きていたか

ろう学校の近くの地域団地自治会集会場にて、出前講座を行いました。

この出前講座は、ときわ虹の会が設立されるずっと前からの夢でした。


団地自治会防災部事業の勉強会の一つとして

<1部>
・横浜市立ろう特別支援学校の校長先生のお話
・ろう学校に通う子どもたち、保護者の体験談


<2部>
・手話交流会「みんな一緒にシュワ手話コーナー」

を発表させていただきました。


今回、近隣住民の方々へこのような活動を企画したのは
障害理解(おもに聴覚)を広めたい、という思いからでした。

といっても、重度の聴覚障害は両耳の聴力レベルが100db以上で・・・
なんてお話をするわけではなく


「ここにろう学校がありますよ」
「ろう学校に通っている子はこんな子達ですよ」

皆さんのお子さんやお孫さんと同じこと、違うこと
普段、どういう勉強をしているか、どこから通ってきているか
そしてあの地震の日に、ろう学校にいた親や子ども達が
どうやって過ごしていたか、

校長先生が、わかりやすく、今まで聞くことができなかったエピソードも交えて
お話をしてくださいました。


毎日通学に電車やバスで1時間も2時間もかけて往復している子がいる

赤ちゃんから18歳の子が同じ場所で勉強している

震災の日は、保護者が迎えにくるのに車で何時間もかかった
真夜中にようやく迎えに来ることができた保護者がいた
それまで、学校でずっと迎えを待っていた、という話は

普段、歩いて小中学校に通われているお子さんの保護者にとっては
とても信じられない事のようでした。



後半の手話コーナーでは
子ども達が自己紹介を手話で行ったあと
会場の方のお名前を、手話や指文字で表現してみたり
趣味や好きな芸能人などをゲーム感覚で発表するコーナーや
手話で文章を表現して「さて、何て言っていたでしょう?」クイズなど
和やかに、手話に親しんでもらえるような発表をしました。

特別支援学校に通っているからといって、 何かが特別なわけじゃない
将来は美容師になりたいしダンスも好きだし
秋葉原が好きだし
絵を書いたりパソコンも好きなんです。


最後に、会場全員で「うみ」の歌を手話で一緒に歌いました。


後日談ですが
この出前講座の参加者で
さっそく「おはよう」の手話を使ってくださった方がいたと聞いて
なんだか、ほっこりした気持ちになりました。

団地の皆様、ありがとうございました。