神奈川県聴覚障害者福祉センターの、聴覚障がい乳幼児支援勉強会に参加しました。
ZOOMでの講習で、障害児教育に詳しい東京学芸大学の先生が講師でした。
主に、未就学のお子さんを持つ保護者の方向けの内容で、「発達障害ってなんだろう?」「どんなところに相談したらいいんだろう?」「発達障害の子にはどんな支援が必要なんだろう?」といった事をお話してくださいました。
私は、ろう聴覚障害の子どもを育てましたが、子どもが成人した今になって改めてこういった講習を聞くと、いつの時代でも親の思う事も、困っていることも同じなんだなと感じました。
それは、支援が必要な子を持つ親としての共感の部分もあるのですが、20年以上経っても、悩み事が同じである事が非常に残念に思います。
20年前って、まだスマホも登場していなかった時代。世の中はこんなに進化しているのに、日本の福祉は遅れているなぁって。
ただ、発達障害というものに対する世の中の理解は少しずつ少しずつ進んでいます。
例えば、私の子が幼児だった頃は、ADHDという言葉も浸透しておらず、多動は親の躾が悪いなんて事が当たり前に言われていましたし、自閉症は登校拒否の事だと勘違いされたり、LDは親がしっかり勉強を見てやれば治るとか、今では考えられないですよね。
先生の講義の中で印象深かったのは、「発達障害の診断」は、病院で薬を出してもらうときには必要だけど、診断のあるなしが問題ではなくて、その子に必要な支援を行う事が大切、といったお話でした。
病院で発達障害と言われたから手厚い支援が必要で、言われなかったら支援は必要ないでしょうか?違いますよね。
どの子だって、何かに困っていれば、保護者や周りの大人が手を差し伸べればいいんです。
ああ、こんな考え方が20年前にあったらどんなにラクだったか!
私たち周りの大人は、子ども達のSOSに気づかないといけません。
子どもだけではなくて、子育て中の親御さんの悩みに対しても、周りが手を差し伸べて助け合うのはとても大事です。
そのためには、やはり日ごろからの勉強が必要ですよね。
そんな事を思いながら、大変有意義な時間を過ごすことができました。