横浜ろう学校にて、2019年度「神奈川のろう教育を考えよう」集会が開催されました。
ときわ虹の会は構成団体のひとつとして、今年度も実行委員会に参加させていただきました。
午前中は基調講演、午後からは3つの分科会に分かれて、それぞれ関心のある分野で交流を行いました。
特筆すべきは、分科会のひとつに「ろう重複」が盛り込まれたことです。
ときわ虹の会の活動のひとつに、「ろう重複」を掲げています。ろう重複とは、聴覚障害と何か別の障害(重い病気や肢体不自由、知的、精神、発達など)を併せ持つことを指します。
このろう重複の難しさは、障害が外から見えにくいことにあります。よって、行政からは今も見過ごされています。例えば、聴覚障害+知的障害では、制度が別々になってしまいます。片方を使えば、片方が使えなくなるのが現状で、ひっくるめての支援は受けられません。
これからどんどん、ろう重複という言葉が広がっていくことを期待しています。
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ろう重複の分科会では、さらに3つのグループに分かれてグループワークを行いました。
それぞれの班の司会進行等を、虹の会から3名が担当しました。以下、担当者の感想です。
(Nさん)
保護者、支援者の方、学校の先生方、それぞれの立場からのご意見を聞かせて頂きました。社会参加へ向けて、その方に合ったコミュニケーション方法取得の重要性、作業所や施設増加の希望、行政や国への働きかけの必要性などが話題に上がりました。
ろう重複という言葉をもっと社会に知って欲しい!という保護者の方の想いが印象的です。実現には、やはり皆さんとお力を合わせていかなければと思いました。
今後とも、よろしくお願い致します。
(Kさん)
10人程の参加メンバーは、4歳児の母親、子どもがもうすぐ就労を控える父親、特例子会社に勤める20代男性とその母親、ろうの大先輩など幅広い年齢層でした。
どの世代にも取り上げられた課題が、行政や学校のろう重複児、家族に対する支援の不足さでした。個々に声をあげても相手にして貰えない現状を、子どもたちの未来の為に皆が団結し、要望を訴え続ける必要があり、このメンバーであれば実現できるのでは!!と痛切に思いました。
また、子育て中のママの悩み事を先輩ママが優しく傾聴し、体験談、経験談などを語り、「ママ、大丈夫だよ!!」とエールを送る光景も、この会の大きな意味があったと実感しました。
(Hさん)
親の力(意見)だけでは限界があり、先生や地域や福祉など多方面が力を合わせないと、進まない・変わらない!事に気が付いてから、もう長い年月が経過しています。
他県で成功している事業所に見学に行ったり、積極的にフォーラムなどに参加して学んできましたが、行政や関係機関に対してどのようにアピールしていいか方法も分からないまま、私たちの住む神奈川県では思うように前進させることができませんでした。
でも、今回進みそうな予感。支援する立場の方の参加も多く嬉しいかぎり。熱が冷めないうちに行動していきたいと思いました。